【ペットも快適に暮らせるリノベーション】~犬や猫のご家族に配慮するポイント~
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カテゴリー:リフォームコラム

大切な家族の一員であるペットと過ごす時間は、何物にも代えがたい幸福なひとときです。
しかし、人間にとって住み心地の良い住宅が、必ずしも動物たちにとって安全で快適な環境であるとは限りません。
住宅のリノベーションを検討する際、ペットの視点を取り入れることで、お互いのストレスを軽減し、より深い絆を育む住まいへと進化させることが可能です。
こちらのコラムでは、リノベーションを通じてペットとの暮らしをより豊かにするための具体的なポイントや、計画時に留意しておくべき注意点を詳しく解説します。
目次
リノベーションでペットの暮らしを快適にするには
住宅をリフォームや改修する際、まず考えたいのが動線と安全性の確保です。
人間中心の設計では、急な階段や滑りやすい床材、届きやすい場所にあるコンセントなど、動物たちにとって危険が潜んでいる場所が多く存在します。
これらを解消するためには、まず対象となる動物の習性を正しく理解し、その生態に合わせた空間作りを意識することが大切です。
例えば、高い場所に登るのが好きな猫と、地面を走り回るのが得意な犬では、必要となる設備や配慮が大きく異なります。
多頭飼育をされている場合は、それぞれの個体が干渉しすぎずに適度な距離を保てるような「逃げ場」を設けることも、健康的な共同生活を維持する鍵となります。
一過性の流行に流されるのではなく、将来的な老齢化も見据えた長期的な視点で計画を立てることが、失敗しない秘訣といえます。
ペットに害の無い資材を使う

住宅建材の中には、人間には無害でも、嗅覚が鋭く身体の小さい動物たちにとって刺激が強すぎる成分が含まれている場合があります。
特に、接着剤や塗料から発生する揮発性有機化合物(VOC)には注意が必要です。
リノベーションを行う際には、いわゆるシックハウス症候群対策がなされたF☆☆☆☆(フォースター)等級以上の建材を選ぶだけでなく、天然由来の成分を使用した自然素材の活用を検討する価値があります。

また、床材選びは身体への負担に直結する重要な要素です。
一般的なフローリングは表面が滑らかすぎて、犬や猫が歩く際に股関節へ大きな負担をかける傾向があります。
滑りにくい特殊加工が施されたフローリングや、弾力性のあるコルク材、タイルカーペットなどの導入を検討するとよいでしょう。
ただし、掃除のしやすさや耐久性とのバランスも考慮する必要があります。
専門業者と相談しながら、機能性と安全性を両立できる最適な素材を選択することが望ましいです。
場所別リノベーションポイント

住まい全体を一度に見直すのは大変ですが、生活エリアごとに優先順位をつけて計画を進めることで、効率的に環境を改善できます。
リビング、キッチン、寝室、あるいは玄関周りなど、それぞれの場所でペットがどのように過ごすかをシミュレーションしてみましょう。
ペットのベッドスペースを快適にするリノベーション

動物たちは、自分専用の落ち着ける場所があることで精神的な安定を得られます。
リビングの片隅や階段下のデッドスペースなどを活用して、囲まれた安心感のある専用ベッドスペースを設けると、落ち着いて過ごしたいタイミングなどで活用できるでしょう。
このとき、直射日光が当たりすぎない場所や、エアコンの風が直接当たらない位置を選んであげることが大切です。
また、床暖房を設置する場合は、全面に敷き詰めるのではなく、涼める場所も残しておくようなゾーニングが必要です。
動物は体温調整が人間ほど得意ではないため、自分で快適な温度の場所を選んで移動できるように配慮してあげることが優しさといえます。
ペットが通れるドア

各部屋の扉を閉め切ってしまうと、自由に行き来ができずストレスの原因になります。都度の開閉を行うのも面倒です。
そこで重宝するのが、扉の下部に取り付けられたペット専用のくぐり戸です。
これを設置することでペットが自由に出入り出来、冷暖房の効率も下がりにくいです。
既存のドアを加工して取り付けることも可能ですが、デザイン性を損なわないよう、新調する際に一体型の製品を選ぶのが良いでしょう。
ペットのトイレスペースを快適にするリノベーション

トイレスペースは、ニオイ対策と清掃性が最も重視される場所です。
人目に触れにくい洗面所の下や、専用の換気扇を設けた隠れたスペースに配置することで、リビングの美観を損なわず、かつ動物もリラックスして排泄ができます。
床材にはアンモニアに強く、染み込みにくいキッチンパネルのような素材やタイルを使用すると、日々のメンテナンスが非常に楽になります。
ペットグッズの収納

フードのストック、おもちゃ、散歩道具、ケア用品など、意外と増えがちな関連グッズ。
これらを一箇所にまとめて収納できるスペースを確保しておくことで、お部屋が散らかるのを防げます。
例えば、玄関横にリードやマナー袋を吊るせるフックや、フードを密閉して保管できる床下収納などを設けると、生活動線が非常にスムーズになります。
ペットの食事スペースを快適にするリノベーション

食事スペースは、衛生面を第一に考えた設計が求められます。
食べこぼしをすぐに拭き取れるように、壁面にキッチンパネルを貼ったり、床を防水仕様にしたりする工夫が効果的です。
また、常に新鮮な水が飲めるよう、自動給水器のためのコンセントをあらかじめ設置しておくと便利です。
器を置く場所を少し高く設定できるカウンターを造作することで、シニア期の犬や猫が無理な姿勢で食事をせずに済むような配慮も喜ばれます。
ペットの遊びスペースを快適にするリノベーション
運動不足の解消は、健康維持のために欠かせません。
室内でも適度な運動ができるような仕掛けを作ることで、退屈からくるいたずらを防ぐ効果も期待できます。
ここでは、屋外と室内の両面からアプローチしてみましょう。
屋外のペットスペースドッグラン・水飲み場

お庭がある戸建て住宅なら、ウッドデッキや人工芝を敷いたミニドッグランを作るのが理想的です。
周囲を適切な高さのフェンスで囲い、脱走防止を徹底します。

また、散歩から帰ってきた際に足を洗える屋外シャワーや水飲み場を設置すると、汚れを室内に持ち込まずに済みます。
冬場でも使えるよう、混合水栓でお湯が出るようにしておくと、シャンプーの際にも非常に便利です。
キャットタワー・キャットスペース

猫と一緒に暮らすなら、壁面を活用したキャットウォークやキャットステップの造作が人気です。
高いところが好きな猫の習性を活かし、カーテンレールや家具の上を歩かなくて済むような専用ルートを作ってあげましょう。

透明なアクリル板を使用したステップを採用すれば、下から肉球を眺めることができるなど、飼い主様にとっても嬉しい仕掛けになります。
ただし、落下防止のために滑り止めを施したり、強度の高い下地を壁を入れておいたりする準備が必要です。
傷や臭いが付きにくい壁紙・床材

内装材の選択は、ペットとの暮らしの満足度を大きく左右します。
壁紙にはひっかき傷に強い強化壁紙や、消臭機能が付加されたタイプを選ぶと傷や臭いに悩むことも少なくなるでしょう。

腰壁のように、壁の下半分だけを別の素材(木目パネルやタイルなど)にすると、下半分だけ張替えるなどのメンテナンスが可能です。
床材に関しては、クッションフロアや遮音性のあるL-45等級以上のフロアタイルなどが、足音の軽減や衝撃吸収の面で優れています。
リノベーション工事中のペットの過ごし方

工事期間中は、普段とは違う大きな音や振動、見知らぬ人の出入りなど、動物たちにとっては非常に大きなストレスがかかる環境になります。
また、工事現場には釘や木材、塗料などの危険物も多いため、安全確保が最優先事項です。
大規模なリノベーションを行う場合は、ペットホテルや親戚宅へ預ける、あるいはペット可の仮住まいへ一緒に引っ越すなどの対策を検討することになります。

住みながらの小規模な工事であれば、作業が行われる部屋には近づけないよう、ゲートやケージをうまく活用して物理的に遮断する必要があります。
職人さんが出入りする際に脱走してしまうリスクもあるため、玄関周りの管理には細心の注意を払わなければなりません。
また、工事の騒音で食欲が落ちたり、体調を崩したりしないか、いつも以上に細かく観察してあげることが大切です。

工事完了後の引き渡し時も、すぐに住まわせるのではなく、まずは新しい環境の匂いに慣れさせる時間を設けてあげてください。
以前使っていたお気に入りの毛布やクッションを置くことで、自分の場所であることを認識しやすくなります。
時間をかけてゆっくりと新しい住まいに馴染ませていくプロセスが、その後の快適な暮らしへとつながっていきます。
リノベーションの真の価値は、単に見栄えを良くすることではなく、そこに住むすべての家族が笑顔で過ごせる環境を整えることにあります。
ペットは言葉で不満を伝えることができません。だからこそ、私たち人間が彼らの目線に立って、何が必要かを想像し、形にしていく必要があります。
一方で、将来的な家族構成の変化や、動物たちのライフステージの変化にも対応できる柔軟な設計を心がけることも忘れてはなりません。
固定的な設備を作りすぎず、後から調整できる余白を残しておくことも、賢い家づくりの一つです。

リノベーションでご不明な点や具体的なご相談がございましたら、ぜひお気軽に【のぞみ】へご相談ください。
ホームページでは施工事例も多数掲載していますので、ぜひこちらもご覧くださいませ。



